自分の意見は胸にしまいこんで、他人を優先することが多い
言いづらいことを相手にうまく伝えられない
このような方のための上手なコミュニケーション方法をご紹介します。
引き受けたくない仕事を断れない
誘われたランチにいやいや行ってしまう
自分の意見をうまく伝えられない
そうしてしまう理由には、人間関係を悪くしたくないとか、相手への気遣いからくるものが多いと思います。ですが、いつも相手を優先させて自分を後回しにすると、意見を言わないので同意したと誤解されたり、相手の言いなりになって無理な依頼を引き受けることもあります。
もめごとを嫌い反論もしないので、いい人と思われる一方で都合の良い人とみなされがちです。自分を抑えてばかりだと、知らないうちにストレスがたまって人間関係に疲れてしまいます。
このような時、自分と相手を大切にしたコミュニケーションの取り方を知っていると、心地良い人間関係が築けるようになります。
それには3つのポイントがあります。
○ 自分の正直な気持ちを知る 相手の反応が気になる方は、自分の気持ちより相手の気持ちを先に読んでしまいます。まずは自分の気持ちを最優先で知りましょう。
○ 気持ちを相手にわかりやすく伝える 気遣いをしすぎてあいまいな言い方をしていると相手には伝わりません。丁寧にかつはっきり言いましょう。
○ 相手の意見を理解し尊重する 相手が必ずしも分かってくれるとは限りません。反対意見や、機嫌が悪くなることもあります。しかし、相手の反応は相手の問題だと理解しましょう。自分がなんとかしようとしなくて良いのです。
例えば、同じ会社の先輩にゴルフに誘われました。
自分としてはゴルフに使えるようなお金の余裕がなく、ゴルフそのものに興味がないので断りたい。
でも先輩に誘われたのだから断るのは良くない、断ったら相手の気分を悪くさせてしまう・・・
こんな風に考えて「行きます」と答えてしまい、我慢しながらゴルフに行くことになってしまった。
自分の意見を伝えていないので、相手はまさか我慢してゴルフに来ているとは思っていません。
結果的に自分はずっと我慢することになり、そのストレスで人間関係がうまくいかなくなるケースもあります。
では、どのように相手に意見を言えば良いのでしょう?
まずは自分の正直な気持ちを伝えます。
「誘って頂き嬉しいのですが、ゴルフに行けるだけのお金の余裕がないのです。残念ながらいけません」
もしこのように返事をして、相手が怒ったり、がっかりしたとしても、それは相手の問題であって相手を喜ばせるために気をつかったり自分が我慢をしなくてもよいのです。たとえ機嫌が悪くなってもそれは相手の自由だと理解しましょう。
自分が一人でいたいときは一人でいていいし、やりたくないことがあったら、それはやれないと言ってもよいのです。また、どちらにしたいか迷っている、今決められないと正直に言ってもよいのです。
自己表現はわがままではありません。自分の気持ちを相手に分かってもらおうとして良いのです。
ですが、どうしても相手の反応が気になって自分の意見が言えないという方は、もしかすると子供の時に親が一方的に意見を押し付けたり、正直に言うと怒りだしたり、なにか失敗してもダメ出しだらけで助けてもらえなかった経験があるかもしれません。
そうすると親から見捨てられる不安が強くなり、相手に合わせて、自分を気に入ってもらおうと必死になります。
無意識に相手の機嫌が悪くなることを恐れているのです。
そういう場合は、「私はもう力のない子供ではない」「私は大人の自分だ」「私はちゃんと意見を言っても大丈夫」たとえ相手の反応が親の反応に見えたとしても、大人の自分には対処できると認識しなおしましょう。
まずは自分を尊重しましょう。自分を尊重できないと相手のことも尊重できないのです。
「今日は都合が悪いけど、来週はどうかな?」
「これは注文したものと違うのですが、やりなおしていただけますか?」
「私はこう思いますが、あなたはどう思いますか?」
みんな違う価値観や考え方をもっているので、意見が違って当たり前です。
自分の意見に同意してくれないことや、分かってくれないこともあるでしょう。
その中で、どうお互いを理解しながら歩み寄りいいアイディアをだせるかがコミュニケーションのポイントになります。
ぜひ自分と相手を大切にしながら、自分を表現してみてください。