『心のセルフケア協会』は
『すべての人に心のケアを』
『セルフコンパッション(自分への共感といたわり)』
『自分らしさを取り戻す』
『繋がり合う世界へ』
を4つの柱に、心の負担を軽くするセルフケアとしてのセラピーや心に関する知識を普及することによって、ストレスやトラウマの悩みから解き放たれ、希望を持って自分らしい人生を歩む人を増やしていくことを目的とし活動をしています。
働く大人たち、子育てのお母さん、子ども達を対象に、
*心やトラウマのしくみを学ぶ(講座)
*こころのセルフケアについて学ぶ(講座)
*こころのディープケア(カウンセリング&セラピーのセッション)
の提供を主な活動としています。
設立の背景

虐待やトラウマの連鎖を作らないために
心理セラピストとしてセッションをしていくと、虐待の体験を語る人が数多くいます。
それは統計にはのらない、一般的な普通の家庭と見られていた場所で起こっています。
虐待の行われる家庭の背景には、往々にして愛着の問題があります。また虐待の加害者は幼少期は被害者であることが多く、こうしたトラウマの負の連鎖が家族間で見受けられるのが特徴です。
虐待によるトラウマのPTSD化が知らず知らずのうちにその人の内側で起こっていて、それに気づかずに子供への虐待が連鎖していっているのです。
きちんとした愛着のある関係を築くことができずに育った子供は、脳神経的にも心理的にも未発達な部分を持ち、また生命のトラウマを乗り越えていきたいという生命の衝動もあるため、トラウマの状態を無意識に再現して乗り越えようとしていきます。
神経的にもその過去の状態を保持し続けているので、なんでもない出来事に反応しやすい(相手から攻撃を受けていると感じやすい)状態にあります。神経状態が交感神経が優位で、安心安全な状態である腹側迷走神経系の副交感神経が働きにくくなっています。
また背足迷走神経系が活性化した場合は、心身がフリーズ(凍りついて)して、うつや解離状態となり、生気がなく感情や感覚が薄れ、引きこもりになりやすくなります。
つまり、トラウマをおった子供たちは、それから何年たっても神経状態がその状態を保持していて、反応しやすく、ゆえに心(思考や感情)も守りや戦いの姿勢を保持しやすいため、問題行動が多くなってきます。
こうした背景を知らずに、ただ加害者を弾圧、糾弾し、悪者にしていく社会は、さらなる被害者を増やすことになっていきます。先にも述べましたが、加害者はかつての被害者なのです。
私たちは全ての人がトラウマをおっています。戦争経験をした世代やその世代に育てられた世代も十分な愛情や安心感を得られないまま育った親に育てられていきます。
つまり、ほとんどの人が心の負荷が増えたり重なったりした時に、何かしらの心身の問題を抱えてしまいやすいという状態にあるのです。
私たちは精神的な負荷が増える時に、問題が増えやすくなります。
例えば、仕事上の人間関係の軋轢、出産や育児などの精神的な負荷、夫婦間の不和。
こうしたことが重なった時に、私たちは自分の気持ちがいっぱいいっぱいになり心身を圧迫していきます。
うつ的な状態に陥ったり、慢性的な身体症状が出やすくなったりします。またアルコールやタバコ、甘いお 菓子を食べることが増えたり、ギャンブルなどといったもので一時的に紛らわしていきます。
けれど、紛らわすことだけで、私たちは自分自身の心のケアをする術を知りません。
セルフケアの周知
まず一人ひとりが自分自身の心と体に関心を持ち、心のケアをすることで、我慢していた、抑え込んでいたもの(悲しみや怒り、自己否定の思いなどのエネルギー)を緩めていくことが大切です。
私たちは生まれてから心のケアをすることを教わっていません。心や体がどのように反応して、私たちの心を苦しくさせているのか、またそこからどのようにして楽になっていくのか、そういうことを教わることはありません。
今までの方法は、我慢するか、その他のもの、お酒やタバコ、食べることやおしゃべりで紛らわすか、気持ちをそらせるか、そういった方法しか知りません。自分の心と向き合う方法を知らないのです。
自分の心と向き合い、癒す方法を一人一人が知り、自分で自分の心をケアすることを学んでいくことができたら、私たちは、今よりももっと前向きに人や物事を捉えて、心を楽にすることができます。
当団体では心を軽くするセルフケアとしてセラピーを周知していくことを目的の一つとしています。
自分の心を守り、楽にするツールを少なくとも一つを知っていることは、その人の人生を明るくしていきます。何かあった時の自分のお守りがあることは、自分自身に安心感や大丈夫感を増やす材料になります。

推奨のセラピーツール
*EFT (Emotional Freedom Theraphy) タッピングをしながら、苦しみを生み出す感情をリリースしていきます。欧米では戦争の帰還兵の心のケアで臨床で使われたり、イギリスでは、国の保健機関で取り入れられている実績のあるセラピーです。
*フォーカシング 身体感覚に寄り添いながら、心の深いところにある声を聞いていくセラピーテクニックです。
*HC ( Heart Connection ) 身体感覚に働きかけ、心と体に落ち着きと生命エネルギーが戻ってくるワークです。
*リセット 自律神経を素早く安全に整え、体の自然治癒力を引き出す心身療法です。呼吸とストレッチからなる簡単な3つのステップで自立運動を引きだし、ストレスやトラウマ反応を解除していきます。
上記のセラピーの簡単なやり方をお知らせしていきます。
本格的なやり方は基礎コースやプラクティショナーコースを要望によって開催いたします。
心の仕組みの教育
私たちは自分たちの心のケアの方法を知らないだけでなく、心がどういう仕組みになっているのかも知りません。わたしたちの心が傷ついたとき、どんなことが起きて、それがどんなふうに処理されて、心と体にどんな影響を及ぼしているのかを知りません。
そうしたことは全く知らないけれど、心の傷(トラウマ)はたとえ過去に起こった出来事だったとしても、それが癒されてなければ(トラウマの反応が未完了のままであれば)、私たちの今の生き方や人間関係に色濃く映し出されていきます。
また心身の不調や病気として現れることも少なくありません。
そして心の傷に影響された反応の自分を自分自身、自分の性格だと思いこみます。けれどその傷が癒され、緩んだときに、本当のあなた自身が出てくるのです。
まずは私たちに共通した心の仕組みを知ることは、とても大切なことです。今まで知らなかった自分の心の背景を知ることは、自己理解を促し、自己愛を高める助けとなってくれます。
自己愛が高まるごとに、自己肯定感や自己効力感が出てきて、前向きな人生を歩む一歩となります。

<講座例—>
- 心のしくみ 1(内的家族療法)
- 心のしくみ 2(投影)
- 心のしくみ 3(成長のプロセス)
- 神経のしくみ (ポリベーガル理論)
- 境界線 (適切な人間関係の関わり方を学ぶ)
- 嫌いな人、苦手な人がいるときに。。。
- 依存 やめられない依存の心の背景を知って、健康的な関わりを取り戻す
- 自分らしさのはじめの一歩
- 愛着と神経系の形成
- 幸せな結婚生活を築くために大切なこと
- 愛情表現の違いを知る
- 共感と受容の心のあり方
- 関係回復のコミュニケーション
専門的なヘルプを利用する(心のディープケア)
セルフケアを学び、毎日の歯磨きのように日々の心のケアをしていくことも大切ですが、自分では手の届かない深い心の奥からの痛みには、専門的な助けを借りて継続的にセッションで緩めて解放していくことをお勧めしています。
こうした専門家の助けを借りることも、自分を大切にすることの一つで前向きなステップとなります。
幅広い知識と経験を積んだカウンセラー、セラピストのガイドで、より安心で安全を感じながら悩みの根本にアプローチすることができます。自身の心の傷やトラウマを緩めたり、解放したりすることができます。

<事例1>
セッションケース1(40代主婦、子供1人)
母がうつ病になり、14年前に自死でなくなる。事故現場を発見する。死が怖く、周りの人の死に恐怖、不安が出て、悲しみの感情に圧倒される。不安が強く、行動するにも制限される。
10回(7ヶ月間)セッション後の経過
昨年に比べたら、思考が否定的に行かなくなった。事故の場面を思い出してドキッとしたら、自然にタッピング(EFT)をすると落ち着き、安心感が出る。感情にすごく襲われるというのはなくなった。以前は わーとなり、布団にこもっている時があったけど、今はフラットな感じで不安感が消えた。ありがたい。生きやすくなった。
<事例2>
セッションケース2(60代主婦、子供独立している)
養父から10歳の時1年半性的虐待を受ける。誰にも言えずにずっと抱えて今に至っていた。寂しさ、誰がいても寂しさがあり、人に頼りたいが人が怖い。自分の感情がわからない。不安症。
出かける恐怖があり、車の外出も限られた場所しか行けない。パニックになったことがある。身体症状として、不整脈、腰痛、腎盂腎炎、味覚障害などを併発している。
8回(2ヶ月間)のセッション後の経過
回数を重ねるにつれ、寂しさが軽くなっていった。今まで一人の外出も嫌で、突発的に美容室に入ろうとしなかったが、初めて行きたい気持ちになっていけた。(車で出かける恐怖は、性的トラウマの後遺症だった)夫に自分の気持ちを伝え、優先することができた。また姑さんのことも揉めるのが嫌で、我慢してきたことを言えた。


トラウマや悩みから解き放たれて自分の人生を歩む
当団体の目的は、セラピーや心の知識を普及して、トラウマや悩みから解き放たれて、自分らしい人生を歩み始める人々が増えることです。
愛着に問題があったり、長期虐待による複雑性トラウマの人は、他者の意見や顔色を優先させて生きている人が多く、自分の望みを無視したり感じないようにしています。
また感情を感じられない、、自分に取って何がいいのかわからない、、、などといった症状を持っている人も少なくありません。
そういった人がセルフケアを手に入れて、自分の心のケアし、また深い心のケアはプロに頼ることで、少しずつ悩みから解き放たれて、その人らしさが現れ、自分の人生を前向きに進めることができていきます。
それは家庭や社会にとっても素晴らしい貢献となります。
家庭の居心地は良くなり、夫婦関係もよくなっていくでしょう。
仕事では、前向きさ、自己肯定感、効力感が育つことで、生きがいも見つけやすくなります。
そういった人々が増える世の中を目指しています。